1月21日に当センターにて、スウェーデン、ハワイそして日本国内の臨海実験所や大学から研究者が集まり研究集会が開催されました。海洋生物を研究対象にした分子から野外研究までを網羅した研究発表が行われ、参加した研究者間で活発な意見交換がなされました。

フォーラムでは10名の研究者による研究紹介がありました。スウェーデンより来訪したMike Thorndyke博士の発表では、臨海実験所の利点や連携の重要性が発表され、さらに海洋生物に対する環境変動(大気中の二酸化炭素上昇に伴う海洋水の酸性化)の影響に関する発表がありました。このような詳細な基礎研究が、海洋生物の海洋酸性化に対する有用な情報を提供することでしょう。

海洋生物には、未だに同定されていない多くの種が生息していると予想されるとともに、未知の生理現象や応用利用可能なタンパク質や生理活性物質が潜在的に眠っていると思われます。一昨年のノーベル化学賞の対象にもなったオワンクラゲからの緑色蛍光タンパク質は皆さんの記憶にも新しいことでしょう。今後、海洋生物に関する活発な研究交流が、このようなフォーラムを介して行われることによって、日本を含む世界中に多く点在する臨海実験所や研究施設の研究者が連携し、基礎および応用研究に繋がる新しい研究の立ち上げや成果の発表に繋がることが期待されます。


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